スリランカ治安の動き(2015年12月~2016年3月
Main movement of Security
(本欄は日本スリランカ協会会報掲載の記事の一部を転載したものです)



◆110キロのヘロイン密輸犯16名を再留置【DN紙 5/18】
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 トロール船で110㎏ものヘロインを持ち込もうとして3月30日、西部州ネゴンボ沖で沿岸警備艇に逮捕された、イラン人やパキスタン人を含む13名と3名のスリランカ人の容疑者が17日、再留置された。
彼らは漁業を見せかけにトロール船を操って沿岸に近づいており、海軍の警備艇は麻薬が海伝いに持ち込まれる事件が多発しているとみている。このため、海軍は沿岸警備を強化することにしている。<写真は船底から発見されたヘロイン>












🔷24年ぶりの豪雨による大災害の全貌

【編集部】別項のように、5月15日から約1週間にわたり振り続いた豪雨は、スリランカ全土で猛威を振るい、大きな災害をもたらした。5月25日現在、地滑りなどによる死者数は101人に達し、なお、生き埋めなど行方不明者数は100人を超すと見られている。災害管理大臣は今回の豪雨災害について、「天災によるものとしては24年ぶりの大災害」と形容しているほどである。その災害の模様を時系列的に、現地報道によって下記にたどってみることとした。

5月16日 
*洪水、地滑りで8人死亡、避難民は5,000人以上に。
*北部州、北中央州、北西部州で100~150ミリの豪雨。
*国会議事堂前の池も氾濫、洪水は議事堂に接近。
*豪雨で国際空港も閉鎖、インドなど他空港へ。
5月17日
*ケガラ地域のプランテーションで地滑り、多数の住民が生埋め。
*3日間の豪雨の死者と生き埋め11人、22万人以上が避難。
*空軍、氾濫被害者をヘリで救出。
*豪雨の死者37人に、地滑りが中央高地の3村の住宅を埋める、
 200人の住民が行方不明。
*大統領、地滑り現場を視察、救出促進を軍隊に指示。
5月18日
*首相、被災地域を空軍機の上から視察。災害管理大臣などと共に。
*豪雨降り続く、コロンボ近郊のケゴール地区で3つの村を地滑りが直撃。同地区の死者は19人と発表。
5月19日
*豪雨による死者は37人、行方不明者21人、避難民223,687人、損壊住宅229棟と発表。
*全国の学校すべて休校に。
*東部州では水田が豪雨により冠水、学校、宗教施設、役場なども氾濫に見舞われる。
*中部地域で3日間以上降り続いた豪雨で、大規模な地滑りが発生。地元当局者によると150人以上が死亡の可能性。
*災害管理大臣、「24年ぶりの大災害」に襲われていると発言。
*首相、ケラニ河上空から視察、応急の救済策を効果的に行うよう、関係当局に指示。
*地滑りによる死者58人に。約30万人の被災者が611カ所の避難所に避難。
*軍隊、赤十字、民間救援隊がケガラ地区の地滑り現場から150人を救助。
*中央丘陵地域での3つの村の地滑り現場で救助作業続く。20の遺体を発掘もなお数百人が泥濘の中に。
*日本政府、発電機などの救援物資の贈与を決定。安倍首相はシリセーナ大統領に見舞いのメッセージを送り、復旧、復興を支援していく方針を伝える。
5月20日
 *インドなど各国政府、ユニセフなど機関から続々と救援物資届く。
 *コロンボ市内で2万世帯が避難。12万人以上が安全な場所に移される。
 *5日間降り続く豪雨で全国で50万以上が避難生活に。確認された死者は60人を超え、死者数はさらに増加すると予想される。
 *災害管理センターによると、全国25の行政区の内21区が被災。コロンボでは、軍隊がヘリやゴムボート、筏などで住民を避難させている。
 *豪雨禍による死者64人、行方不明131人、避難民42万人に。
 *政府、国外からの救援物資は輸入税免除と決定。
5月21日
 *豪雨禍による死者71人に。約476棟の住宅が完全に破壊され、3,683棟が半壊。
 *最も被害の大きかった西部州では、コロンボ西部のケラニ川の氾濫などにより32万1,350人が被災し、29万5,384人が避難所に収容されている。
 *日本、インドなどから浄水器、毛布、水タンクなどの救援物資が到着。世界各国から援助の申し出多数。
 *警察、被災地域での略奪者15名を逮捕。一方、停電で交通信号が作動せず、被災地で交通事故が多数発生。
 *健康サービス機関、被災地での伝染病発生は今のところ無し。
5月22日
 *豪雨禍による死者82人、行方不明118人に。
 *大統領、コロンボ地区の氾濫被災者をお見舞い。関係機関に救済業務の効率化を指示。災害管理センターによると、コロンボ地区の145,198人が避難所に。
 *災害管理センターによると、14日以来の豪雨による洪水や地滑りのため、21日夜現在で、死者73人、行方不明者127人、被災者37万5,604人、全壊家屋474棟、半壊家屋3,674棟となった。また、被災者の内27万8,528人を全国497カ所の避難所に収容。
 *政府、すべての被災地域を高度警戒圏に指定。
 *カルナナヤケ財務相、今回の豪雨によるインフラや農作物、家屋などへの被害総額は20億米ドルに上ると試算している、と語る。
5月23日
 *豪雨過による死者92人を確認、また、依然として100人以上が行方不明。大規模な地滑りが発生したケゴールでは、住民109人が行方不明、全半壊の住宅は約4,500棟に。
 *西部州の17校を除き、ほとんどの学校が今日から再開へ。
 *政府、豪雨過による被害額は15億米ドルと見積もる。
5月25日
 *豪雨過による死者101人。多くの被災地で洪水の水が引き始める。
 *漁業大臣、悪天候の影響を受けた漁師に補償金の支払いを約束。
 *政府、氾濫と地滑りで被害を受けた住宅全てを改築すると約束。

義援金のお願い

◆竹下景子さん、スリランカ洪水被災地へ (国連WFPニュース)

 国連WFPニュースは5月27日、スリランカ各地での洪水による被害の実態を紹介し、たまたま現地を訪ねていた竹下景子国連WFP教会親善大使が被災地を視察したと伝え、スリランカ政府の要請も受け、支援金の寄付などを行っている。
寄付の方法は次の通り。
 寄付金は次の銀行口座に振り込んでもらいたいとしている。
<手数料無料振込口座から>
 三菱東京UFJ銀行 本店:店番001
 口座番号:普通預金 0887110
 口座名:トクヒ)コクレンWFPキョウカイ
 問い合わせは国連WFP 電話:0120-496-819(通話料無料)

◆豪雨災害の義援金、駐日大使館からのお願い

 駐日スリランカ大使館は、スリランカの豪雨災害への義援金の募集を下記によって受け付けている。
 銀行名  三菱東京UFJ銀行 広尾支店
 口座名  スリランカ大使館
 口座番号 (当座預金):0825611

2015年12月~2016年3月

◆違法象牙359本すべてを焼却処分に
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 政府は1月26日、絶滅危惧種の野生動物保護の一環として、約3憶5,000万ルピー(約3億円)を超えるアフリカ象の象牙359本の全てを、コロンボのゴールフェイスグリーンにおいて公衆の面前で焼却処分にした。これらの象牙はケニアからドバイに向け輸送中、2012年5月にスリランカ税関に差し押さえられていた。








<写真は焼却処分された350本の象牙>


◆海軍、1千万ルピー相当のナマコ密輸犯を逮捕
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 海軍は1月10日、約1,000万ルピー相当のナマコと共に5名の犯人を逮捕した、と発表した。監視艇は8日、北西部州の海上で、インドから小舟に隠してナマコ950キロを密輸した犯人を発見し、ナマコを押収し犯人らを逮捕したもの。








<写真は押収された袋詰めのナマコ>


◆金の仏像を盗み溶かそうとした罰当たりを逮捕
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 2月23日、重さ1,110グラムの金の仏像を溶かそうとした容疑で2月23日、警察は5名を逮捕した。容疑者の自宅からは溶かそうとしたとみられる薬品などが発見されており、犯人たちは仏像を溶解して金の延べ棒にして密売しようとしていたとみられている。









<写真は危うく溶解されそうになった金の仏陀像>